介護現場のための外国人材受入れ環境のつくり方

介護現場のための外国人材受入れ環境のつくり方

外国人材の受け入れを検討している、または、受け入れが決定している場合に「何をどのように、いつから準備してよいかわからない」「初めての経験で指導に自信がない」といったお悩みはありませんか。

サービス種別や法人の状況は違っても、人が安心して働くための<働きやすさ>には、共通点があります

今回は「外国人材の受け入れ環境づくり」について3つに分けて解説します。

人材定着や組織づくりの基盤として、外国人材の受け入れのヒントになれば幸いです。
ぜひ皆様の職場に当てはめながら、最後までお付き合いください。

働きやすい職場環境5つの要素

職場環境とは、働く人を取り巻く職場での環境のことです。
働く人にとっては、一日の内の長い時間を過ごす場所であるため、環境によっては心身に負担がかかり、影響がでます。

介護職は交代制(シフト制)で勤務時間や休日が固定ではない場合が多く、夜勤を担う職員もいますので、健康維持を支えるためにも職場環境が重要ですね。

職場環境には5つの要素があります。

職場環境

  1. 気温や明るさなどの物理的な室内環境
  2. 作業スペースや作業姿勢、機器などの作業環境
  3. 仕事の量や質などの作業不可
  4. 仕事の自由度や自己裁量権
  5. 同僚や上司などとの人間関係

これらは働く人のやりがいやモチベーションに影響し、職場風土を醸成します。

職員にとって快適であれば良いのですが、職場環境に不満がありながらも改善の意欲や関心がないと、職員間での不十分な報連相やヒヤリハット・事故に繋がります。

非効率な業務や手間は、心身に負荷がかかるだけではなく、利用者の笑顔を奪うことにもなり兼ねません。
いつしか職員らの過大なストレスになり、それが職員らの表情や雰囲気に現れ、日々目にするものに変化していきます。

新しい職場に期待や不安を抱く外国人材には、職場の第一印象が強く残ります。
指導者・職員との話しやすさや介護の仕事自体に影響していることもしばしばです。

外国人材の資質や実力の発揮が成されない理由が、職場環境に起因していたケースは少なくありません。
逆に、職場環境に対して職員の満足度が高いと外国人材への教育・協力体制が整いやすく、「予定より早いペースで成長を遂げています」と喜びの声を耳にします。

皆様の職場は職場環境が整っていますか?
職場を1~5の項目で評価してみましょう。

受け入れ環境づくりをはじめるにあたって注意したいこと

外国人材の受け入れ環境づくりとは、外国人材を受け入れる際に、全職員にとって適切な職場環境をつくることです。

外国人材との文化の違いや日本語のレベルなどに配慮して、受け入れ環境を整えることが大切です。
職場の「全職員」で取り組むことを意識しましょう。

外国人材を中心にした働きやすさを優先しすぎて、日本人職員による外国人材のフォローありきの環境になってしまうと、業務が増加する日本人職員だけではなく、ひとり立ちしたい思いがある外国人材、双方の不満や不平につながります

入職から一定の期間(個別差と法人が求めるレベル差による)は、日本語力に応じた支援や協力は否めせん。

チームケアの一員として、安心できる職場環境を考えましょう。

日本人と外国人がともに働きやすい職場環境を作るコツ

では、具体的にどのように職場環境をつくっていけばよいでしょうか。
外国人材を円滑に受け入れるための準備から、受け入れ後のよりよい職場環境づくりまでには、これらの4つのステップがあります。

受け入れ環境づくりの4STEP

STEP1:目的理解/共有
外国人職員と働く目的について、日本人職員たちが理解していますか?
STEP2:環境整備
マニュアルはありますか?外国人職員に読みやすくなっていますか?
STEP3:教育計画
外国人職員の教育計画は明確化されていますか?
STEP4:人材定着
外国人職員が入職後、フォローは適切に行われていますか?

良好な職場環境をつくると、生産性のアップ、モチベーションのアップ、定着率のアップに繋がります。
以降の回で、各STEPをくわしく解説します。

まとめ

今回は、全職場に共通する職場環境と介護現場における外国人材受け入れ環境づくり、日本人と外国人が働きやすい職場環境づくりの4つのSTEPについて、解説しました。

近年の社会情勢で採用計画は先がみえませんが、職場環境を見直すことで、職場の強みに気づき、それらを最大限に活かすきっかけにもなります。

次回は「STEP1:目的理解/共有」を取り上げていきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

山本陽子 ~解説してくれた先生~

山本 陽子 先生
㈱ケア・ビューティフル 代表

介護職として従事した後、人材育成や職場環境づくりを支援。
また、留学生や外国人介護人材の教育担当も務める。
「書いて覚えて活用する!介護の日本語ドリル」など教材・著書多数。

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